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「多い勝ち」のあいこの確率(Flash) [確率]

※画像(表やグラフ)は、クリックすると大きい状態で見られます。

じゃんけんの一種(派生形)に「多い勝ち」というものがあります。
グー・チョキ・パーの内、最も多くの人が出した手を出した者が「勝ち」となるゲームです。
最も多い手が2種類あった場合、どちらの手も「勝ち」となります。
全員が同じ手を出した時、出た手が2種類でどちらの手を出した人数も同じである時、
出た手が3種類でそれぞれの手を出した人数が全て等しい時に「あいこ」となります。

では、この「多い勝ち」において、あいことなる確率はどうなっているのでしょうか。
計算して表にまとめてみました。ParaFla(Flash)で手の組み合わせの1パターン1パターンを調べる
確認用のプログラムを作って確かめたので、正しい事は実証済みです。

多い勝ち 人数別あいこ確率

※表の「あいこパターン数」「1:0:0」は手が1種類の、「1:1:0」は手が2種類の、
  「1:1:1」は手が3種類のあいこのパターン数を表しています。

続けて、通常のじゃんけんと多い勝ち、それぞれの人数別のあいこの確率を表した折れ線グラフです。
Excelで作りました(上の表も同様)。

比較折れ線グラフ

※縦軸があいこの確率、横軸が人数を表しています。

このグラフから、多い勝ちは通常のじゃんけんと違い、人数によるあいこの確率がバラバラである事や、
通常のじゃんけんは人数が多いほどあいこの確率が高くなるが、
多い勝ちは人数が多いほどあいこの確率が低くなる傾向にある事が分かります。

多い勝ちのあいこの確率がバラバラになる原因は、手が2種類・3種類のあいこにあります。
上の表でも分かる通り、手が2種類のあいこは人数が2の倍数、
手が3種類のあいこは人数が3の倍数である場合のみ起こりうるのです。
2で割った時に整数になるのは2の倍数、3で割った時に整数になるのは3の倍数のみ、
よって人数が手の種類の数の倍数でなければ、人々をそれぞれの手に均等に分けられない事になり、
絶対にその種類の数の手のあいこにはなりません。
従って、2の倍数や3の倍数の人数ではあいこの確率が高く、そのどちらにも当てはまらない人数では
あいこの確率が低くなり、その結果あいこの確率がバラバラになるのです。

最後に、多い勝ちの各参加人数における勝利人数別の確率を計算し、表にまとめたものです。

多い勝ち 勝利人数別勝ち確率

※表中の分母は全パターン数からあいこパターン数を引いたものです。
  各参加人数において、その確率が高い順に背景を「赤→橙→黄→緑→水→青」としています。

この表から、参加人数の半分に近い勝利人数ほど確率が高くなる(当該記事参照)通常のじゃんけんに対し、
多い勝ちは少ない勝利人数ほど確率が高い傾向にある事が分かります。

今回の確率調査では、色々と興味深い結果が得られました。
では、今回の記事はこれにて終わりとさせていただきます。
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